• わんちゃんの僧帽弁閉鎖不全症について
    2020.10.05

    こんにちは(^ ^)

    やっと猛暑も落ち着いて過ごしやすい季節になってきましたね🍁

    朝晩の気温差が激しい日もありますのでコロナウイルス対策とともに風邪にも注意したいですね😷

     

    さて、本日は高齢の小型犬に発症することが多く、慢性心不全の原因となる

    「僧帽弁閉鎖不全症(MR)」についてお話ししたいと思います。

    僧帽弁閉鎖不全症とは

    全身を巡って心臓へと戻ってきた血液は、肺に送られ酸素を取り込みます。

    そして再び心臓に入り、左心房→左心室→大動脈→全身へと一方通行で流れています。

    僧帽弁閉鎖不全症は、左心房と左心室を仕切る弁(僧帽弁)が完全に閉鎖せず、血液が逆流してしまう病気です。

     

    僧帽弁がきちんと閉鎖しないことにより

    ・僧帽弁が閉じない

    きちんと閉じなくなった弁が自然に回復することはありません。多くの場合、症状は徐々に進行していきます。

    ・血液の逆流

    心臓が拍動するたびに、血液が左心房に逆流します。

    ・心臓の負担が大きくなる

    血液をスムーズに送り出せないと、心臓はより強い力が必要になり心臓の負担が大きくなります。

    という流れで心臓に負担がかかり、

    左心房の拡大により気管支が圧迫され咳が出る、呼吸困難、肺水腫の原因となります。

    ⚠️⚠️肺水腫は命に関わります⚠️⚠️

    肺水腫とは心臓が血液をスムーズに送り出せないことにより血液中の液体成分が血管の外に染み出し、

    肺にたまってしまう病態を言います。

    肺水腫にならないためにも僧帽弁閉鎖不全症が疑われる症状を知っておくことが大切です👈

    症状としては、

    ・なんとなく元気がない

    ・運動や興奮をすると咳をする。(痰が絡んでいるような咳)

    ・散歩を嫌がったり、散歩に行っても疲れやすくなった。

    ・夜間や早朝(寝起き)に咳をする。

    ・安静時でも呼吸が荒い。

    ・失神する。

     

    肺水腫になると、

    ・呼吸が荒くゼーゼーして苦しそう。

    ・舌の色が紫色、または白っぽい。

    ・お座りの姿勢のままで、伏せたり横になって眠ることができない。

    ・透明〜ピンク色の泡のような鼻汁や痰を出す。

    などの症状がみられます。

    少しでも気になる症状があれば早めに病院へご来院ください🏥