• 緊急事態宣言 2
    2021.01.07

    続きです

    診察時は、病院スタッフと飼い主様の確実なソーシャルディスタンスを確保するため、飼い主様は診察室へは入れません。診察室ドアを解放して、ドクターはマイクを付けて会話を聞き取りやすくしています。

    わんちゃん、猫ちゃんの受け渡しも、抱っこでの受け渡しはしておりません(動物の状態により致しかたない場合を覗く)。わんちゃんはリード(のびのびリードは不可)、猫ちゃんはキャリーケースで診察室前の床でのお預かりをしています。大事なペットを床に置くのはイヤ!と思われる方も当然いらっしゃると思いますが、何卒ご理解下さい。

    消毒薬の選択には、かなり気を使っています。

    左から

    ①ビルコン ②バイオウィル ③メシュレス

    という消毒薬を使い分けています。

    ビルコンは、いわゆる次亜塩素酸系で強力な殺菌消毒薬です。家庭用のハイターと同じような効果と思ってください(←殺菌薬としては最強レベルだけど塩素ガスで危険だし、手袋しないと手は溶けるし、使いにくいですね)。病院で一般的に使われている消毒薬です。難点は動物にかかると良くない。皮膚の手荒れ、金属腐食などがあります。元々は粉状の物を希釈して使うので、やっつけたいバイ菌やウイルスによって希釈倍率を濃くしたりできます。診察台や入院室や床などの消毒に多用しています。

    バイオウィルはビルコン並みの殺菌レベルで画期的な消毒薬です。なんと!動物にかけて使えます(目や口の中以外)。手荒れも起きず、金属腐食もないという万能消毒薬です。ただ、ビルコンに比べてコストが高いので、病院の床全部に噴霧していたら、あっという間に〜、、、って感じです。使いやすくて高性能なので、飼い主様向けの販売もしています。私の自分の家では、まな板などのキッチン周りにも使っています。

    メッシュレスは、これまた高価な消毒薬なので業務用ですが、噴霧してふき取ると1週間抗菌効果が持続します。主に待合室の椅子や取っ手などに使用しています。1週間持つとは言え、毎日ふきふきしています。飼い主様へお渡ししている「呼び出しベル」も毎回消毒していますのでご安心を。

    実は病院内の消毒薬はこれ以外にもありまして、もともと清掃、消毒管理は徹底しています。業務用の次亜塩素酸水生成機も数年前から導入しています。アルコールは注射時以外あまり消毒には使わないのです。コロナウイルス属には効果がありますが、世の中の悪いバイ菌やウイルス、カビや真菌類色々いる中で、抗菌スペクトル(やっつける種類の幅)が以外と狭いので、上記のものを使うのですね。

    消毒、殺菌、抗菌などの言葉の定義や、それぞれの方法は書き出すとキリがないので、この辺で(^^