• ポメラニアンの脱毛症
    2018.12.15

    こんにちは。皮膚科を担当しております吉田昌則です。

    動物病院に来院する皮膚病のワンちゃんの症状は「痒くて毛が抜けた」というものがほとんどですが、ごくたまに「痒くないのに毛が抜ける」という事があります。

    今回、紹介させて頂くのは、そんな痒みのない脱毛症があったポメラニアンのメイプルちゃんです。

    最初にメイプルちゃんを診察させて頂いたのは今からちょうど1年前の12月で、首の辺りを中心に毛が薄くて、見た目が寒そうでした。

    こういうタイプの脱毛症を診断するためには、血液検査や特別な皮膚の検査が必要になるのですが、ポメラニアンという犬種の場合には、毛の薄くなっている場所、毛の抜け始めた年齢のなどを総合的に判断すると、「脱毛症X」という皮膚病の可能性が考えられます。

    メイプルちゃんも、この脱毛症Xの条件に当てはまったので、早速その治療を開始したところ、にょきにょきと毛が生え始めて、今年の冬は暖かく過せてもらえそうです。